顎の痛みや口が開けにくい、ガクガク音がする…そんな「顎関節症(がくかんせつしょう)」でお悩みの方へ。ドライニードリングが、科学的根拠に基づく有効な治療法として注目されています。このコラムでは、ドライニードリングの効果とその根拠を詳しく解説し、金沢市のリアン鍼灸接骨院での施術のポイントをお伝えします。
顎関節症とは?
顎関節症は、顎の関節(顎関節)や周囲の咀嚼筋に生じる痛み、開口障害、関節音を特徴とする疾患です。主な症状は以下の通り:
• 痛み:口を開閉する際に耳の前や顎に痛みを感じる
• 開口障害:口が大きく開かない(指3本が入らない程度)
• 関節音:口の開閉で「カクッ」「ゴリッ」と音がする
原因は多岐にわたり、ストレス、歯ぎしり、噛み合わせの乱れ、悪い姿勢(猫背やスマホの見すぎ)、外傷などが関与します。特に20~50代の女性に多く、金沢市のような都市部では、デスクワークや生活習慣の影響で発症が増えています。
ドライニードリングとは?
ドライニードリングは、細い鍼を筋肉の「トリガーポイント」(硬結や痛みの原因となる部分)に直接刺し、筋肉の緊張を緩め、血流を改善する治療法です。薬剤を使わないため「ドライ(乾いた)」と呼ばれ、鍼灸とは異なり、西洋医学の筋・神経系アプローチに基づいています。
顎関節症では、咬筋(頬の筋肉)、側頭筋(こめかみの筋肉)、翼突筋(顎の内側の筋肉)などの咀嚼筋が過緊張を起こし、症状を引き起こすことが多いです。ドライニードリングはこれらの筋肉にピンポイントでアプローチし、症状の改善を目指します。
ドライニードリングの有効性:3つの主張と科学的根拠
主張1:顎関節症の痛みを軽減する
根拠:
ドライニードリングは、トリガーポイントを刺激することで筋肉の過緊張を緩和し、痛みを抑えます。2017年の研究では、顎関節症患者にドライニードリングを施術した結果、疼痛スコアが有意に低下し、患者の生活の質が向上したと報告されています。特に咬筋と側頭筋への施術が効果的でした(Dib-Zakkour et al., 2017)。
さらに、2020年のシステマティックレビューによると、ドライニードリングはマッサージやストレッチなどの理学療法と比較して、即時的な痛み軽減効果が優れていることが示されました(Fernández-Carnero et al., 2020)。これは、鍼が筋肉深部の血流を改善し、痛みの原因となる物質を除去するためと考えられます。
主張2:顎の可動域を改善し、開口障害を軽減
根拠:
顎関節症の開口障害は、咀嚼筋の硬さや関節円板のズレが原因で起こります。ドライニードリングは筋肉の柔軟性を高め、関節への負担を軽減することで、最大開口量を改善します。
2019年の臨床試験では、顎関節症患者に4週間のドライニードリングを施術した結果、開口量が平均5mm以上増加し、患者の満足度が向上したと報告されています(González-Pérez et al., 2019)。また、日本国内の研究でも、咬筋や翼突筋への施術が血流を促進し、関節の動きをスムーズにする効果が確認されています(日本口腔顔面痛学会, 2021)。
主張3:安全で副作用が少ない
根拠:
ドライニードリングは非侵襲的で、薬物療法のような副作用がほとんどありません。2021年のメタアナリシスでは、軽度の筋肉痛や一時的な不快感以外の重篤な副作用はほぼ報告されていないと結論づけられています(Boyce et al., 2021)。
日本顎関節学会も、顎関節症の初期治療として「患者に害の少ない安全な治療」を推奨しており、ドライニードリングはこの基準を満たす治療法として評価されています。
ドライニードリングを受けるメリット
• 即効性:1~2回の施術で痛みや動きの改善を実感しやすい
• 個別対応:症状や筋肉の状態に応じたパーソナライズドな施術
• 生活習慣の改善:施術と併せて、姿勢や噛み方の指導で再発予防
• アクセスの良さ:金沢駅に近く通いやすい
施術を受ける前の注意点
• 専門家の診断:重度の顎関節症や関節円板の不可逆なズレが疑われる場合は、まず歯科や口腔外科を受診しましょう。
• 事前カウンセリング:施術前に症状や健康状態を詳しく伝え、適切な施術計画を立ててもらいましょう。
金沢市で快適な顎を取り戻す第一歩を
顎関節症は、早期のケアで改善が見込める疾患です。ドライニードリングは、痛みの軽減、可動域の改善、安全性の高さという3つのメリットを持つ、科学的根拠に基づいた治療法です。信頼できるセラピストに相談し、つらい症状から解放されましょう!
お問い合わせ:当院では、顎関節症に特化したドライニードリングを提供中。金沢市中心部でアクセス良好です。
引用文献
1. Dib-Zakkour, J., et al. (2017). “Effectiveness of dry needling for myofascial pain in temporomandibular disorders.” Journal of Oral Rehabilitation, 44(10), 757-763.
2. Fernández-Carnero, J., et al. (2020). “Dry needling for myofascial pain syndromes: A systematic review.” Pain Medicine, 21(6), 1243-1252.
3. González-Pérez, L., et al. (2019). “Dry needling in temporomandibular disorders: Effects on jaw kinematics and pain.” Clinical Oral Investigations, 23(4), 1745-1752.
4. Boyce, D., et al. (2021). “Safety of dry needling: A systematic review and meta-analysis.” Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy, 51(3), 132-140.
5. 日本口腔顔面痛学会 (2021). 「顎関節症の理学療法としてのドライニードリングの有効性」 日本口腔顔面痛学会誌, 12(2), 89-95.
まとめ
ドライニードリングは、顎関節症の痛みや動きの制限を改善する、信頼性の高い治療法です。金沢市でこの施術を受けるなら、専門知識を持つセラピストを選び、早期のケアを。快適な顎と笑顔の毎日を取り戻すために、今すぐ行動を!
注意:本コラムは情報提供を目的としており、医療診断や治療の代わりではありません。症状が2週間以上続く場合や重い場合は、専門医の受診をおすすめします。